こんなニュースを見つけました。
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雑誌、苦境一段と 学研が「科学」「学習」休刊
学研ホールディングスは3日、小学生向け学年別学習誌「科学」と「学習」の休刊を正式発表した。小学館も学習誌「小学五年生」「小学六年生」を 2009年度末で休刊することを決定済み。両社とも創業以来の看板雑誌に幕を下ろす背景には、深刻化する出版不況と時代のニーズとのずれがある。
「十人十色ではなく一人十色だ」。学研幹部は今の子ども事情をこう表する。ゲームやインターネットの普及で、子どもたちが求める情報が細分化。趣味の多様化も進み、男女を分けずに学年で分ける「学年別学習誌」はもはや、時代の変化に合致しない存在となっていた。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091204AT1D030AQ03122009.html
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学研「科学」、小学生の頃にとてもお世話になった雑誌です。宇宙、恐竜、車や飛行機、そんな子供心にわくわくするような理学や工学の話が満載で、難しい内容も漫画や写真を豊富に使って子供に分かりやすく書かれていました。一番の楽しみは付録で、ホログラム、プラネタリウム、カブトエビの飼育キットなど、学校の理科室にもないような、面白くて質の高いものばかりでした。毎月学研のおばさんから雑誌を受け取ると、まず付録の箱を開けて、夢中で組み立てたのを覚えています。僕が宇宙工学の道に入り、アメリカにまで来てしまったのも、きっと「学研」で体験したワクワクが理由のひとつなのではないかと思います。
時代の変化にいちいちケチをつけるほど僕はまだ老いぼれてはいないつもりだけれども、あのワクワクが、ゲームやインターネットに取って代わられてしまったならば、今の小学生たちは不幸だな、と思います。