ドイツで起きた、何とも微笑ましい「事件」を紹介します。先輩のブログから転載させてもらいました。
BBC NEWS: Child elopers’ Africa plan foiled (ちびっ子駆け落ち、アフリカを目指すも失敗)
以下にこの記事を勝手に翻訳します。
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太陽の眩しいアフリカへ駆け落ち婚をしようとしたドイツの5歳と6歳のカップルが、警察によって保護された。
このかわいらしいカップルはミカ君とアナ・レナちゃん。二人は水着とサングラスとエアマットをバッグに詰め込んで、空港へ向かう途中だった。
二人は結婚式の立会人として、アナ・レナちゃんの7歳の姉も一緒に連れて行くことを忘れなかった。
三人はハノーバー駅に着いたところを、警察に保護された。
警察のスポークスマンであるHolger Jureczko氏がAFP通信の記者に語ったところによると、カップルの二人は「とても深く愛し合っている」と語ったそうで、アフリカで結婚しようとした理由は、「暖かそうだから」とのこと。
二人が駆け落ち婚を思いついたのは、彼らの家族が揃って大晦日の晩にパーティーをしていた時に、ミカ君がアナ・レナちゃん姉妹に、最近行ったイタリア旅行の話をしたのがきっかけだった。
翌朝、大人たちが寝ている間に、勇敢な三人は1kmの距離を歩いてランゲンハーゲン駅へ行き、そこから路面電車に乗ってハノーバー駅へ向かった。
しかし、三人がハノーバー駅で空港行きの電車を待っていたところを警備員に怪しまれ、警察に通報された。
警察は、航空券やお金がなくてはアフリカに行けないことを彼らに言って聞かせ、落ち込んだ三人に警察署を案内してあげて慰めた。その後すぐに三人は警察署に駆けつけた親に引き取られた。
こうして彼らのアフリカへの駆け落ち婚の計画はご破算になってしまったが、警察は彼らの計画を真っ向から否定はしなかった。
警察のスポークスマンは、「将来、二人がこの計画を実行できる日が来るかもしれませんね」とAFP通信に語った。
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小さい頃、世界はとても単純で、真っ直ぐで、だからこそ僕らは純粋でいられた。「とても深く愛し合っている、」理由はたったそれだけで十分だった。アフリカ、アジア、ヨーロッパ、夢は何にも縛られず、自由に世界中を駆け巡った。
今はどうだろう。お金、距離、予定、都合。立場、配慮、安全、安定。そんな角張った言葉たちが純粋さの中へ混じり込み、世界は迷路のように入り組んだ。真っ直ぐな気持ちは捻じ曲がり、虹色の夢は色褪せた。思い通りにいかなくて駄々をこねれば、「それが現実なんだよ」と教えられ、僕らは「これが大人になることなのか」と渋々に納得した。
人間は社会で暮らす生き物なのだから、どれもこれも仕方のないことなのかもしれない。それでもこんな話を聞くと、あの頃の純粋さへの憧憬を抑え切れない。例え泥にまみれた雪だるまになったとしても、その真ん中の部分くらいは真っ白なままでいたい。
4 thoughts on “ちびっ子の駆け落ち”
「とても深く愛する」人に出会ったら、お金、距離、予定、都合、立場、配慮、安全、安定などという縛りを解く力が自然に湧いてくるんじゃないでしょうか。子供でも大人でも、それは変わらないと信じたいです。
megumiさん>どうなんだろうねー、過去の経験が僕をネガティブにさせているだけだろうか。僕が言わんとしたことは恋愛に限った話ではないけれども、でも恋愛くらいは、megumiさんの言うように、大人になっても純粋でいられる場所なんだと、信じたいと思います。
私も過去の経験で思うところはありますが、恋愛以外のことが色々なことに縛られてしまうからこそ、恋愛ぐらいは純粋にしたいものだと思う今日この頃です。
そうだね、過去に何を経験しても、前向きにいかなくちゃ、だよね。大好きなミュージカル”RENT”に出てくる歌詞を思い出します。”Forget regret, or life is yours to miss” “Give in to love, or live in fear”