ラディカル

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前回に続き、民主党批判を・・・

「マニフェスト」によると、民主党が提唱する政策実行のための財源15.3兆円は、「無駄を省く」ことで捻出する、とのこと。

では、「無駄を省く」のたった五文字で、15.3兆円もの金額が出てくるのか。

ひとつ、注意したいことがあります。確かに、民主党の言うとおり、これだけの金額が「無駄」に使われているのは事実かもしれません。しかし、その15.3兆円だって、虚空に消えているわけではなく、日本にいる誰かの懐に入り、その人の生活を支えているのです。

たとえば、「マニフェスト」で槍玉に挙げられた、ゴルフ場やリゾート施設の従業員。公共事業に従事する作業員や、そこへ重機などを卸すメーカーの工場で働く人。「天下り先企業」で働く事務のおばちゃんたち。

民主党が、15.3兆円を安易にチョキン、と切ってしまえば、莫大な数の失業者が発生するでしょう。

では、どのくらいの数の失業者が出るか、大まかな推定を試みたいと思います。人権費が、平均して年間500万円ならば、15.3兆円から割って、 300万人。もちろん、この計算はあまりにも単純で、正しくはありません。しかし、100万人の規模で失業者が増える、というのは、強ち的外れな推定ではないのではないでしょうか。

すると当然、その100万人に、新たな職を探してあげる必要があります。つまり、100万人規模の雇用創出です。しかし、「マニフェスト」に書かれた15.3兆円の使い道を見れば、子ども基金、農家への所得補助、高速道路無料化、など、いわゆる「ばら撒き」ばかりで、全く雇用創出や産業振興につながらない。つまり、15.3兆円カットで発生した失業者は見殺し、ということでしょうか。

冒頭に述べたように、今の財政運営に、信じられない額の「無駄」があるのは事実でしょう。また、それを解決していかなくてはならないのも、もちろんです。しかし、そもそもの問題は、日本の社会が巨額の「無駄」に完全に依存する体質になってしまっていることです。体質改善は一朝一夕にはならない大仕事です。民主党の提案するようなラディカルな変化は、社会の混乱を生むだけです。

「無駄」を無くすには、いままで「無駄」に頼って生活していた労働力人口を吸収するだけの、十分な産業振興と雇用創出が絶対に必要なのです。そして、産業や雇用は、公共事業の乱発でもしない限り、1年や2年でホイホイと育つものではありません。

15.3兆円とは、あまりにも莫大な額です。日本が安定して発展しつつ、その無駄を無くしてゆくには、民主党の言うような、安易でラディカルな政策ではなく、先の日記にも書いたとおり、「国家百年の計」に基づいた、入念な計画が必要なのだと思います。

前回の日記はこちら。

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